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3Kのイメージが拭い切れない建設業界
人気がない建設業界
建築業界の就労者数は、1995年頃のバブル期と団塊ジュニア世代の就労が重なった時期をピークにどんどん減少しています。最近では20歳〜24歳の就労者数のうち、1995年には6%以上いた建設業界の就労者が、2010年には2.4%まで下がっています。そのため、2011年の東日本大震災による復興特需で、建設業界の人手不足は一気に加速しました。現在は、労働者の賃金も上がっていますが、建設業界の就労先としての人気は回復されていません。
悪いイメージが払拭できない
1990年代はバブルの時期で、トレンディやスマートといったイメージの職場がもてはやされました。そのため、「きつい」「きたない」「危険」を表した「3K」と言う言葉が生まれ、体力系の仕事である建設業界は「3K」の代名詞となりました。さらに「給料が安い」「休暇が少ない」「かっこ悪い」と言う言葉も追加され「6K」と認知され職業としての人気がなくなりました。時代が変わった現在では、建設業をかっこ悪いと評する若者が少なくなってきましたが、「きつい」「きたない」「危険」のイメージは根強く残っています。
また、建設業界の悪いイメージは仕事内容だけではありません。バブル期に多発した、ゼネコン汚職や談合などの不祥事や手抜き工事、施工不良などの問題も多く、建設業界自体に悪いイメージを持っている人が多いのです。今の社会は、お金に関するダークなイメージやずさんな企業体質に敏感になっているため、建設業界の人気を回復するのは難しいです。その他にもバブル崩壊やリーマンショック等の経済危機の時に、多くの人材をリストラしたことがあるため、建設業界は景気に左右されやすい不安定な業界と認識もされています。このようなこともあり、若い世代からは敬遠されています。
特殊な業界構造
建設業界は、ゼネコンなどの大手の企業もありますが、地元に密着している中小企業の建設業者がほとんどです。大きな受注は全てゼネコンが独占し、中小建設業者はその下請けとして受注しています。建設業界のほとんどがこのような構造で仕事をしているため、会社のレベルに比例して賃金が決まってしまいます。他の業界では、高い技術を持っていれば大きな収益を出すことができるのですが、建設業界では能力がある優秀な社員でも大手企業の社員より賃金が上回ることはありません。このような、中小企業が下請けから脱却できない建設業界の構造が就労先として避けられる原因にもなっています。
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