仕事のイメージが悪い業界は人手不足が問題になっている

IT業界は一時期、若い世代が起業し高収入を得ているエリートなイメージの業界で憧れの職業と言われていました。しかし、今では情報化社会が進みIT業界が発展するのと同時に、仕事の大変さや劣悪な環境が取り上げられ、ブラック業界としてマイナスイメージを持たれています。そのため、「きつい」「給料が安い」「帰れない」のイメージがつき、IT技術者を希望する若い世代が少なくなりました。また、離職者も増えたため人手不足は深刻な問題となっています。

建築業界は、1995年のトレンディやスマートといったイメージの職場がもてはやされたバブル期に、「きつい」「きたない」「危険」な仕事の「3K」として悪いイメージがつきました。さらに、「給料が安い」「休暇が少ない」「かっこ悪い」などのイメージもプラスされ「6K」とも言われました。2010年には20〜24歳の就労者数が2.4％ときわめて低くなり、人気のない業界と認識されています。そして、2011年の東日本大震災の復興特需により、人手不足は一気に加速しました。

日本の高齢化が進み介護業界の需要が増えていくのと比例して、介護職の人手不足が深刻な問題になっています。看護業界は、労働条件や待遇、拘束時間、賃金の問題などから、離職が増え続けています。また、介護職の人材を増やすために、国もいろいろな政策をとっていますが、介護職は体力を使うきつい仕事で、仕事内容の割に賃金が低いイメージが定着しているため、なかなか介護職を選ぶ人が増えないのが現状です。また、施設側も新人を育てる余裕がないため、経験者の採用を求めています。